弁護士法人アディーレ法律事務所

【アディーレ法律事務所 ニュース レター VOL.2】アイフル事件は氷山の一角 早期の根本解決を望む

(2006年04月24日 11時00分)

◆先頃、消費者金融大手のアイフルに、3日から25日間の業務停止命令が下りました。同社は、有名タレントや可愛らしい動物が登場するテレビコマーシャルにより、ソフトで親しみやすい雰囲気を演出していましたから、そうしたイメージしか持っていなかった一般の人にとっては、今回の処分が意外なもののように感じられたかもしれません。

◆近畿財務局の処分原因発表によれば、アイフルは顧客に無断で委任状を作成し、勝手に身分証明書である戸籍謄本などの書類を取得したり、認知症の顧客について補助人の契約取消の申入れを無視して、借金の取立を続けるなどの行為があったそうです。

◆ひと昔前のサスペンスドラマなどには良く、お金を借りた人の家の前に、サラ金業者が陣取って嫌がらせをする、といったステレオタイプなシーンが登場したものです。しかし、ああいった光景はドラマの「お約束」でも過去のものでもありません。金融業者が取り立てのため、利用者の自宅のドアを蹴る、あえて職場に督促の電話をかける、などの行為は未だ健在なのです。

◆上述の処分原因となった行為も、アイフルのみが行っているわけではなく、どこの消費者金融でも状況は同じです。消費者金融が、CMなどでいかにソフトなイメージを強調したところで、業界自体が「高い利息でお金を貸し、厳しく取り立てれば取り立てるほど儲かる」というビジネスモデルで成り立っているのですから、その実態は過酷なものです。

◆今回のアイフルの事件は、その不法行為の証拠が揃っていたことから、数日間の業務停止という処分に至りました。しかし、このできごとがキッカケとなって、今後の摘発が厳しくなるということは、現在の行政のシステムでは期待できないでしょう。また、個々の事例ごとに金融業者の不法を訴えるのでは、根本的な解決にはなりません。

◆金融庁は現在、有識者などの懇談会で貸金業制度の見直しを議論していますが、早期に行政的、立法的な解決に至ることが望まれます。年利29.2%という異常な高金利が、民事上は違法でありながら、刑事罰の対象にはならないという、いわゆる「グレーゾーン金利」も、早期に撤廃されて欲しいものです。 
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