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「進化を続けるコンピュータを駆使した自動売買取引システム」【ドットコモディティ】



(11/12更新)

「12.53ポイント」。これは11月12日現在のVIX指数(Volatility Index )である。別名「恐怖指数」。最近の金融市場に広がっている先行き不透明感の広がりとともに蔓延している、まったりとした空気感をこの指数はよく反映している。いわば、「可も無く不可も無く」という数値である。

このVIX指数とは、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が、S&P500を対象とするオプション取引のボラティリティを元に算出、公表している指数。数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感が広がっていることを示す。通常は10ポイントから20ポイントの間で推移する。参考までに、このVIX指数が過去に大きく変動したのは2008年10月の金融危機のときで89.53ポイント。その当時から5年を経て、安定推移の時期に入っている。今年は2度だけ20ポイント近くまで上振れしたが、その動きも一瞬で、基本的に15ポイントを中心とした横ばいが続いている。

このままVIX指数が落ち着いて推移するのなら、それに越したことは無いのだが、VIX指数の推移をチャートとして捉えるのであれば、底練りが長期化している分だけそろそろ反発・上昇するのではなかろうとの懸念も生じる。この逆に、価格の変動リスクが高まった場合、頻繁に取引を行うヘッジファンドなどの大口投資家にとっては有利な状況になるとも考えられる。

最先端の投資売買は一般的にコンピュータモデルを活用した取引であり、アルゴリズム取引と呼ばれる。売買取引ソフトを組んで、価格変動や出来高などに応じてオートマチックに売買注文のタイミングや数量を決めて注文を繰り返す取引のこと。具体的には、自らの取引によって株価が乱高下しないように売買注文を分散したり、また株価が割安と判断したタイミングで自動的に買い注文を出したりする。

機関投資家の売買注文は、証券会社の電子取引執行システムを活用したダイレクト・マーケット・アクセスを経由して取引所に直接、自動売買する仕組みもあるが、アルゴリズム取引は、そのシステムを進化させたプログラミングとなっている。

更に近年では、一段と進化した形態のハイフリークエンシー取引なども耳にするようになっている。このハイフリークエンシー取引とは、コンピュータを利用した高頻度取引のこと。欧米の大手証券会社やヘッジファンドなどによって、数年前から普及している証券の取引手法で、板の状況や相場の流れから、コンピュータによる高速、大量の計算結果により、瞬時に取引を行う自動売買取引。なんでもボストンに拠点を置く調査会社アイト・グループによると、ハイフリークエンシー取引は為替スポット市場で10年前の3%から約40%に拡大しているのだという。

どこかSFチックなこのコンピョーター自動売買。人の手を入れずに例えば100年も勝手に取引をやらせた場合、最終的に、数千兆円の利益となるのか、数千兆円の損益となるのか、ぜひ知りたいものである。

・トーキョートレーダーズタイムズ代表取締役 小針秀夫
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