日本電気株式会社


【NEC報道資料】2016年度「C&C賞」受賞者の決定について



~「半導体スピントロニクス」および「ディープラーニング」の革新的技術の開発と新技術分野の開拓に功績 ~

大野 英男 教授

大野 英男 教授

2016年10月13日

公益財団法人NEC C&C財団(理事長:矢野薫 NEC特別顧問、所在地:東京都港区)は、本年度の「C&C賞」受賞者2グループ2名を決定しました。

「C&C賞」は1985年に創設された賞で、情報処理技術、通信技術、電子デバイス技術、および、これらの融合する技術分野の開拓または研究、この分野の進歩がもたらす社会科学的研究活動に関し、顕著な貢献のあった方に授与されるものです。「C&C賞」の受賞者には、賞状、賞牌および賞金(各グループ1,000万円)が贈られます。

本年度の受賞者は、社会・産業が直面する課題の解決に必須となる革新的な技術を開発し、新たな研究・技術分野を切り開くとともに、そのムーブメントを牽引している2つのグループに決定しました。
1つは、半導体スピントロニクスという新たな研究・技術分野を開拓し、その先頭に立って分野の発展に資する数多くの研究成果を挙げ続けている材料物性物理分野の世界的な第一人者であり、同技術分野における産学官での実用化推進にも尽力されている功績者の1名です。
もう1つは、ニューラルネットワークの技術の確立に貢献し、それを発展させたディープラーニングの技術の開発により、人工知能(AI)とそれを応用する産業技術の分野に革命をもたらし、現在の第3次AIブームを引き起こし牽引されている功績者の1名です。

表彰式典は、11月30日(水)午後3時00分からANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)において開催します。同式典では、贈呈式に続き、受賞者の記念講演が行われます。

2016年度「C&C賞」受賞者

グループA(1名)
氏名 大野 英男 教授
現職 東北大学 電気通信研究所 教授

業績
スピントロニクス技術に関する先駆的・先導的研究への貢献

受賞理由
大規模半導体集積回路は、情報処理システムや、あらゆる産業製品の基盤として、社会の進化や発展を支えています。一方で、ビッグデータやIoTといった情報量の拡大や処理の高度化ともあいまって、多大なエネルギー消費を招いており、半導体集積回路や構成素子には高機能性と省エネルギー性との高度な融合が強く求められます。
大野教授は、そのような社会の発展や要求の高まりに先立ち、磁性体のもつ電子スピンをエレクトロニクス技術に活用し、革新的な高機能素子の実現を目指すスピントロニクス技術を提案・創生してきました。
また、その優れた省エネルギー性に着目した応用研究を推進し、新たな研究領域の潮流を切り拓いてきました。特に世界初の強磁性III-V族化合物半導体の結晶成長実現を始め、化合物半導体における強磁性発現のモデルの構築、外部電界による強磁性と常磁性間の相転移制御、強磁性半導体による多種多様な新素子の提案と実証などの一連の活動により、多くの世界中の研究者を引き付け、スピントロニクス技術に関わる研究分野の開拓と発展を先導してきました。
さらに、教授は、スピントロニクス素子や回路などに関わる設備インフラの構築や、国際研究拠点の整備などの研究開発体制の確立や同領域の人材育成にも尽力してきました。省エネルギー化が求められる論理集積回路などの産業応用への研究成果の展開を推進するなど、学術面のみならず産業面での貢献も顕著であり、C&C社会を持続的に支え続けるための高機能・省エネルギー半導体の基礎となるスピントロニクス技術創生の先駆者として、C&C賞に相応しい業績と考えます。

グループB(1名)

氏名 ジェフリー E. ヒントン 教授
現職 トロント大学 名誉教授
   グーグル ディスティングイッシュド リサーチャー

業績
ニューラルネットワーク領域における研究ならびにディープラーニング技術の先駆的開発に関わる卓越した貢献

受賞理由
人工知能は、効率的で高度なサービスの提供や複雑化する社会課題の解決に必須となる基盤技術であり、今後、あらゆる産業分野を通じて社会の活性化につながる大きな可能性を持った技術に発展するものと考えられます。現在、人工知能の大きな研究ブームが到来していますが、強力なディープラーニングのアルゴリズムと、ビッグデータ処理技術の進歩、コンピュータ処理性能の飛躍的な向上により、人工知能がこれまで不可能だった課題に対応できる段階となり、その本格的な普及期の入り口に立ったとも言えます。
ヒントン教授は、人工知能の重要な技術である、ニューラルネットワークの技術の確立に貢献した第一人者であり、ボルツマンマシンや誤差逆伝搬法など、ニューラルネットワークの基盤となる技術の開発に大きく貢献しています。2006年には、多層化したニューラルネットワークにおける効果的な学習方式を発表し、音声認識で劇的な性能向上を実現するとともに、2012年の世界的な画像認識のコンペティションにおいては、ニューラルネットワークを大規模に多層化したディープラーニングにより驚異的な性能向上を実証し、世の研究者に衝撃を与えました。
教授が開発したディープラーニングは、機械学習分野のブレークスルーとなり、機械学習技術の産業分野への実用化を加速し、現在の人工知能の発展の牽引役ともなっています。その先駆的・主導的な取り組みは、情報通信技術のみならず社会経済や産業の発展において多大な貢献を果たすものであり、C&C賞に相応しい業績と考えます。

各受賞者の業績の詳細と略歴、および当財団の活動と表彰式の概要については、別紙ならびにNEC C&C財団ウェブサイト(http://www.candc.or.jp/)をご参照ください。

【別紙1】 2016年度C&C賞受賞者 業績と略歴
http://jpn.nec.com/press/201610/images/1301-01-01.pdf
【別紙2】 公益財団法人NEC C&C財団の活動概要
http://jpn.nec.com/press/201610/images/1301-01-02.pdf
【別紙3】 2016年度C&C賞 表彰式典概要
http://jpn.nec.com/press/201610/images/1301-01-03.pdf

以上

<受賞式典への参加申し込み先>
http://www.candc.or.jp/s_form.html

<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
公益財団法人NEC C&C財団 橋本
http://www.candc.or.jp/contact.html

関連URL:http://www.candc.or.jp/


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