福岡工業大学


空気と水だけの驚きのチカラで日本中の池の浄化を目指す!
最新技術マイクロバブルによる学内溜池の浄化実証実験を開始



(図1)ノズル噴射式マイクロバブル発生装置

(図1)ノズル噴射式マイクロバブル発生装置

 福岡工業大学(福岡市東区)工学部知能機械工学科の江頭研究室は、空気と水だけを用いたクリーンな新技術として近年注目されている「マイクロバブル」で、本学構内にある、おとめが池の浄化に関する実証実験を行います。実験が成功すれば、日本中の濁った湖沼を自然にやさしい方法でキレイにできる可能性も秘めています。

■「マイクロバブル」とは
 発生時の直径が1μm(マイクロメートル・1/1,000mm)~数100μm以下の微細な気泡のことです。ちなみに通常の気泡は1,000μm以上、髪の毛の直径は約70μmです。このような小さな気泡は浮力が小さく、長時間水中に浮遊して水中の酸素濃度を高める等の効果があります。
 空気と水しか用いないにも関わらず、農業や医療、食品、環境など様々な分野で驚異的な効果をもたらす技術として昨今注目を集めており、水質が悪化した湖沼の浄化への活用も期待されています。しかし、その効果発現のメカニズムは不明であることが多く、本格的な普及のためには科学的な検証や、マイクロバブル発生装置の大容量化・低価格化・省エネルギー化が必要となっています。

■本研究の学術的な特色
 水量や汚れの多い農業池の浄化への将来的な適用を視野に、マイクロバブルの気泡径,気泡数を制御する手法を検討、流体力学的な知見に基づいて、より効率的にマイクロバブルを発生させることのできるノズルを開発します。
 マイクロバブル発生方法は、高圧で空気を溶解させた後に減圧して発生させる「加圧溶解式」と、水と空気をノズル内で混合し、乱流によるせん断力を利用して気泡を微細化する「ノズル噴射式」(図1)の2種類があります。今回の取り組みでは、「ノズル噴射式」をベースとし、学生自らが新規に設計、加工したいくつかのノズルで事前に試験して、最も微細な泡を生成することのできたノズル形状を採用します。現在さらに,水と空気の混合後に衝撃波を形成,それによる微細化も可能とする改良ノズルを設計し、開発に取り組んでいます。
製作したノズルを用いてマイクロバブルを連続的に池の底層に注入し、水中の酸素濃度やpH、汚濁物質の濃度(COD)等の変化についてモニタリング及びデータ分析し、マイクロバブルによる浄化効果の実証及びメカニズム解明に取り組みます。

■関連リンク(動画)
 https://youtu.be/33jVlPmj1zY?list=PLiKEWMq2NadwgC_Mkg2-ZTLSkFn10cze8
■実証実験の流れ
1. 微細なマイクロバブルを発生する装置を設計・制作、基本的性能の確認
2. 11月中旬よりおとめが池に装置設置(図2)(図3)
3. 11月21日 装置の運転開始。池の浄化データを取得・評価
4. 2017年2月中旬 成果発表

■今後の展望
 江頭研究室では昨年、マイクロバブルを農作物に与え生育促進する成果も上げており、自治体からも注目されています。マイクロバブルの効果や産業への応用範囲は限りなく広がる可能性があり、今後も医療、産業、農業など他分野で急速に利用促進されると思われます。
 今回のおとめが池の実証実験を通して、浄化メカニズムの解明を目指し、マイクロバブルに関する知見を獲得するとともに、有機物の分解や農産物育成促進、湖沼の浄化などへの応用実験を重ねていきます。
 将来的には日本の至るところにある汚池を低コストで浄化できる装置を開発し、地域の浄化に貢献していきたいと考えます。

■「おとめが池」とは
 福岡工業大学のキャンパス内にある「おとめが池」は、面積3,689平方メートル、水量は約5,000t以上と推定されています。周辺には67種類、約3,300本以上の樹木及び植物が植えられており、学生や教職員はもちろん、地域の方々にも憩いの場として利用されています。
しかし、溜池のため水の循環に乏しく、貧酸素化や有機物の蓄積を防ぐための取組が課題となっています。

【本リリースに関するお問い合わせ先】
福岡工業大学 入試広報部広報課  担当:長井
TEL:092-606-0607    e-mail:kouhou@fit.ac.jp

関連URL:https://youtu.be/33jVlPmj1zY?list=PLiKEWMq2NadwgC_Mkg2-ZTLSkFn10cze8

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  • (図1)ノズル噴射式マイクロバブル発生装置 (図1)ノズル噴射式マイクロバブル発生装置
  • (図2)おとめが池浄化の構想図 (図2)おとめが池浄化の構想図
  • (図3)おとめが池 (図3)おとめが池


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