学校法人近畿大学


美肌効果の解明が進むアロエベラ液汁 新たに加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める効果を発見



図1

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近畿大学薬学総合研究所(森山麻里子客員准教授、森山博由准教授)は、小林製薬株式会社(本社:大阪市、社長:小林章浩)と共同研究でアロエベラ液汁に加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める効果があることを発見しました*。
本成果は、小林製薬から今後発売される化粧品に活用していく予定です。
*本研究成果は、2017年3月24日から27日まで仙台にて開催される、日本薬学会第137年会にて発表します。

【研究背景】アロエベラのもつ美肌作用について
アロエは300種類以上もの品種がありますが、熱帯地方で育つアロエベラの葉肉には、ビタミン類、ミネラル類、酵素類、多糖類、アミノ酸など健康・美容に有用な成分が多く含まれています。
小林製薬と近畿大学薬学総合研究所では、アロエベラの機能性に着目した研究を進めており、これまでにアロエベラ液汁には保湿作用以外にも、様々な美肌作用があることを明らかにしてきました(図1)。
今回、アロエベラ液汁が、新たな美肌作用を持つ可能性について検討しました。

【研究結果】アロエベラ液汁が、加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める。
      また、一緒に塗布された成分を角質層の奥深くまで届ける。
今回の研究において、アロエベラ液汁には下記の効果があることが明らかになりました。

1.加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める作用
アロエベラ液汁が、保湿成分である加水分解ヒアルロン酸の、皮膚への浸透を促進させることがわかりました。

2.角質層の奥深くまで成分を届ける作用
アロエベラ液汁には液汁そのものに肌のターンオーバー促進などの美肌効果を有していますが、自らが浸透すると同時に、一緒に塗布された成分の浸透を促進することがわかりました。

3.低分子成分の浸透促進への関与
アロエベラ液汁に含まれる成分のうち、低分子の成分が浸透促進に寄与していることがわかりました。

【用語解説】
○アロエベラ液汁:アロエベラの葉肉部分を取り出し、圧搾して得られる液汁のこと。
○角質層:皮膚の最も外側にある細胞の層であり、外部からの刺激を守るためのバリア機能や内部に蓄えた水分を、外に逃がさないよう守る役割を担っている。

【研究結果詳細】
1.アロエベラ液汁は加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める
ヒアルロン酸は優れた保湿成分ですが、分子サイズによってはほとんど皮膚浸透しないことが知られています。
アロエベラ液汁が加水分解ヒアルロン酸(分子量3200)の浸透を高める可能性を、3次元培養ヒト皮膚モデル※を用いて評価したところ、加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透量が大幅に増加することがわかりました(図2)。この結果より、アロエベラ液汁は加水分解ヒアルロン酸の皮膚への浸透を促進することがわかりました。

2.アロエベラ液汁は角質層の奥深くまで成分を届ける
アロエベラ液汁の浸透促進効果をヒトで確認するため、アロエベラ液汁とともに蛍光色素をヒト前腕部に塗布し、角質層を1枚ずつ観察したところ、蛍光色素が角質層の奥深くに浸透している様子をとらえることができました(図3)。この結果より、アロエベラ液汁は同時に塗布された成分を角質層の奥深くまで浸透させることがわかりました。

3.アロエベラ液汁の低分子成分が浸透促進に関与する
アロエベラ液汁に含まれるどの成分が浸透促進効果を発揮するかを明らかにするために、アロエベラ液汁を低分子成分と高分子成分に分けて効果を比較したところ、分子量3000未満の低分子成分に高い浸透促進効果が認められました(図4)。アロエベラ液汁には保湿作用を持つ高分子多糖類が含まれていますが、これとは別の低分子成分が浸透促進に関与していることがわかりました。

※3次元培養ヒト皮膚モデル: 皮膚を構成する細胞を培養して作製された3次元構造を有する人工皮膚であり、皮膚への浸透性評価などに広く使用されている。

【関連リンク】
薬学総合研究所 准教授 森山 博由(モリヤマ ヒロユキ)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/665-moriyama-hiroyuki.html

関連URL:http://www.phar.kindai.ac.jp/centers/


  • 図1 図1
  • 図2 図2
  • 図3 図3
  • 図4 図4



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