学校法人近畿大学


試験研究用原子炉の教育・研究利用を再開 原子炉実機による実習を行い、原子力を担う人材育成に貢献



原子炉利用再開 起動の瞬間

原子炉利用再開 起動の瞬間

近畿大学(大阪府東大阪市)の試験研究用原子炉、近畿大学原子炉は、東日本大震災後に施行された試験研究用原子炉施設の新規制基準への適合対応のために、平成26年(2014年)2月6日から運転を停止しておりましたが、本日、約3年2カ月ぶりに教育・研究利用を再開し、15時43分に最大出力1Wで臨界に到達しました。

【本件のポイント】
●新規制基準施行後、日本で初めて試験研究用原子炉の利用を再開
●本学の学生のみならず、全国の大学の学生・研究者に原子炉実機を扱う実習を提供し、将来の原子力を担う人材の育成に貢献

【本件の概要】
本学の研究用原子炉は、平成25年(2013年)12月18日に試験研究用原子炉の新規制基準が施行されたことを受け、平成26年(2014年)2月6日に運転を停止しました。
教育・研究利用再開に向けた「原子炉設置変更許可申請」「原子炉施設保安規定変更許可申請」の提出と認可を経て、最終の使用前検査と定期検査を終え、平成29年(2017年)3月17日に合格証が交付されました。
原子炉実機を扱った実習は、シミュレータや計算機では得られない、原子炉を動かす臨場感や緊張感を体験することができます。本学の研究用原子炉は、本学の学生のみならず、全国の大学の研究者や学生にも広く研究・教育の場として利用されてきました。
原子力発電所の運転再開が進めば、今まで以上の安全研究や放射線の管理技術などに取り組む人材が必要となり、廃炉の作業においても原子力に関する知識を有する人材が必要になります。
このような観点からも、将来の原子力を担う人材育成は不可欠であり、運転再開により、学内外の学生及び研究者へ実習・研究の場を提供し、人材育成に再び貢献できるようになりました。

【学長 塩﨑均(しおざきひとし)のコメント】
本学の原子炉は、初代総長である世耕弘一の次世代エネルギーに対する強い理念のもと、我が国最初の民間原子炉・大学原子炉として運転を開始した、本学にとって重要な教育・研究施設です。
約3年2カ月の長きに渡り、運転を停止しておりましたが、本日、教育・研究利用を再開できたことを嬉しく思います。
原子力発電の利用には様々なご意見があることと存じますが、安全な利用方法の研究においても、廃炉においても、原子力の知識を有する人材が必要であることは変わりません。
本学では引き続き、将来の原子力を担う人材の育成に取り組んでいく所存です。

【原子力研究所 所長 伊藤哲夫(いとうてつお)のコメント】
本学原子炉施設は、平成25(2013)年12月18日に施行された試験研究用原子炉施設の新規制基準への適合対応のため長く運転停止しておりましたが、原子力規制庁による検査に合格し、本日の原子炉運転実習を再開できることを大変嬉しく思います。
原子力政策の在り方の如何にかかわらず、原子力の知識を有する人材の必要性は高まっています。本学のみならず全国の学生および研究者に、研究、教育の場として活用いただき、引き続き原子力を担う人材の育成に全力で取り組んでいきます。

【近畿大学原子力研究所概要】
近畿大学原子力研究所は、昭和35(1960)年4月1日、原子力に関する研究・教育を目的とする全学共同利用研究所として設立されました。近畿大学原子炉は、同年8月12日に設置が認可され、昭和36(1961)年11月11日に臨界に到達し(熱出力0.1W)、我が国最初の民間原子炉・大学原子炉として運転を開始しました。
その後、昭和49(1974)年10月に熱出力を1Wに増加し、昭和59(1984)年1月には小動物用照射設備、中性子ラジオグラフィ用設備および拡大垂直照射設備が新設されました。近畿大学理工学部の学生実習および大阪大学、神戸大学、名古屋大学、九州大学などの学生の原子炉教育・訓練ならびに広範な分野の原子力研究に利用されています。

昭和35(1960)年 4 月 1 日 原子力研究所設置
昭和35(1960)年 8 月12日 原子炉設置許可
昭和36(1961)年11月11日 初臨界※
    ※日本最初の民間原子炉、大学原子炉として運転開始
平成26(2014)年 2 月 6 日 試験研究用原子炉の新規制基準施行を受け運転停止

【運転停止から再開まで】
≪新規制基準への対応による各申請、検査(抜粋)≫
平成25(2013)年12月18日 試験研究用原子炉施設の新規制基準施行
平成26(2014)年 2 月 6 日 近畿大学原子炉運転停止
平成26(2014)年10月20日 「原子炉設置変更許可申請書」提出
               「原子炉施設保安規定変更認可申請書」提出
平成28(2016)年 5 月11日 「原子炉設置変更許可申請」許可
平成28(2016)年 6 月30日 「設計及び工事の方法の認可申請書」提出
平成28(2016)年10月 6 日 「使用前検査申請書」提出
平成29(2017)年 2 月 7 日 「設計及び工事の方法の認可申請」認可
平成29(2017)年 2 月28日 「原子炉施設保安規定変更認可申請」認可
平成29(2017)年 3 月17日 「使用前検査」「定期検査」合格

≪新規制基準への対応のために変更・新設した設備≫
固体廃棄物保管室の整備
安全保護系統ケーブルの分離工事
防火窓・防火戸の更新
燃料板保管容器収納庫の固縛治具設置
異常事態時原子炉停止装置(ブレーカー)の設置
独立中性子吸収体の作成

【関連リンク】
原子力研究所 特任教授 伊藤 哲夫(イトウ テツオ)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/254-itou-tetsuo.html

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/rd/research-center/aeri/


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