学校法人近畿大学


「なら近大農法」で栽培したバンビーナを初出荷 奈良県との連携事業「農の入口」モデル事業の一環として



ICTを設置した温室

ICTを設置した温室

近畿大学農学部(奈良県奈良市)は、平成30年(2018年)7月26日(木)、学内のICT(情報通信技術)設置温室で栽培したメロン「バンビーナ」を初収穫・出荷します。
本件は、奈良県と覚書を取り交わした「農の入口」モデル事業の一環として行われ、市場評価など販売を通して得られたデータをより良い栽培法の確立に役立てます。

【本件のポイント】
●ICTの利用により自動化された温室で栽培したメロン「バンビーナ」を初収穫、初出荷
●バンビーナを出荷し、市場の評価を調査・解析することで農法の向上をめざす
●新規就農促進のため、栽培から販売まで最先端農業一連の過程を学ぶ場を提供

【本件の概要】
近畿大学農学部は、平成29年(2017年)9月に、奈良県と「農の入口」モデル事業に関する覚書を取り交わしました。本事業では、農業参入に関心のある学生に円滑な就農を支援するモデルづくりを行うため、近隣農地や農学部内に実践圃場を設置し、ユニバーサル農法(ローテク)とICT農法(ハイテク)を利用した「なら近大農法」の確立をめざしています。今年4月には、近畿大学農学部内にICT農法を利用した実践圃場が完成し、内覧会を実施しました。
その実践圃場にある、ICTの利用で給水や施肥などの作業を自動化した温室では、農学部農業生産科学科教授の野々村照雄が中心となってメロン「バンビーナ」の栽培研究を行っています。そのバンビーナが収穫時期を向かえ、農学部の学生が初めて収穫し、三井物産アグロビジネス株式会社が出荷します。今後、出荷したバンビーナの市場での評価を調査し、さらに高品質な栽培が可能となるよう、「なら近大農法」の向上に取り組みます。

■収穫日時:平成30年(2018年)7月26日(木)11:00~12:30
■場  所:近畿大学奈良キャンパス ものづくり村 ICT設置温室
      (奈良県奈良市中町3327-204、近鉄奈良線「富雄駅」からバス約10分)
■出荷予定:メロン「バンビーナ」 約500玉
■出荷先 :関西地区のイズミヤ 約30店舗

【「なら近大農法」について】
「ユニバーサル農法(ローテク)」と「ICT農法(ハイテク)」を組み合わせることによって、農家の作業負担の軽減と所得の安定化を図ります。また、若者をはじめとした農業初心者だけでなく、女性や高齢者、障がい者等に対しても農業参入を容易にすることをめざします。

ユニバーサル農法(ローテク)による作業負担の軽減と栽培の安定化
土の代わりに軽量な古着等の繊維で作ったポリエステル媒地を利用することで、作業負担を軽減します。また、ポリエステル媒地は一般的な土壌と異なり、長期間において物理性や化学性が変化しないので、栽培法のマニュアル化による安定生産が可能となります。

ICT農法(ハイテク)による農業の自動化と収益確保
農業は個人の経験や勘に頼ることが多く、所得確保の不安定さが問題視されていますが、農作物の栽培に必要な温度調整や養分供給など管理機能にICTを導入することによって農作業の自動化を実現し、農業初心者でも栽培管理が容易となります。栽培期間中、農業従事者は栽培管理、肥培管理および病害虫管理を行います。
装置本体は、土壌センサーと日照センサーと連動しており、その情報をコンピューター解析し、作物に水分と液肥を自動的に供給します。これらの情報はクラウドに蓄積され、パソコンやスマートフォンなどで遠隔地でもデータを確認することができるようになります。一方、ハウス側窓の自動巻上げ機は温度センサーと連動して、ハウス内の温度をほぼ一定に保つため、自動的に開閉が行われます。このような完全自動化肥培管理システムの導入により、農作業の時間を大幅に削減、水や液肥の低減が可能となり、収穫量の増加と品質の安定化へと繋がることが期待されます。このICT農法と高収益作物の導入により安定した所得確保を実現します。
今後、農作物については高付加価値品種を開発し、「なら近大農法(ICT農法)」に導入していくことをめざします。また、収穫物については食感、匂いなどの嗜好性の調査や機能性成分の分析などを行います。さらに、咀嚼力の低下した高齢者や生食の苦手な人が手軽に栄養摂取できる加工品(シャーベット、ジェラート等)へ転換することで、6次産業化をめざします。

【メロン品種「バンビーナ」について】
近畿大学農学部と松井農園が共同開発したメロン品種です。奈良県の特産品となることをめざし、品種名を奈良で有名な鹿から「子鹿のバンビ」を連想し、「バンビーナ:Bambina」と命名しました。本品種は、メロンつる割病に対して耐性を示すとともに、果実中には機能性を有する成分(ギャバ:β-アミノ酪酸)を含み、高糖度(Brix値 16以上)です。本品種を開発したことで、メロンをもっと身近でカジュアルな果物にし、奈良県の特産品の一つとしてアピールできるものと考えています。

【メロン(バンビーナ)ジェラートについて】
平成29年(2017年)9月に株式会社近鉄リテーリングが、近鉄沿線の地域商品ブランド「irodori kintetsu(いろどり・きんてつ)」の商品として「近大農学部奈良松井農園産 メロンジェラート」を販売(製造元:株式会社テンダーボックス)。近鉄奈良駅のお土産店舗「GOTO-CHI(ごとーち)」、観光特急「しまかぜ」車内およびサービスエリア(香芝SA上り・下り、岸和田SA下り)で提供されました。今年度も各社と連携して、メロン(バンビーナ)ジェラートの販売が計画されています。

【株式会社松井農園について】
株式会社松井農園は、メロンとスイカ専門の種苗メーカーです。独自の技術で最良の品種を開発し、常に他にはないマツイオリジナルのメロンとスイカを追求しています。松井農園のオリジナル品種は数々のコンクールで高い評価を得ています。全日本メロン原種コンクールにおいて、昭和40年(1965年)にトップメロンS号が銅牌、昭和43年(1968年)にトップメロンH号が1等特別賞、平成2年(1990年)にメロンエスプリが銅牌受賞など。現在、主力メロン品種「肥後グリーン」は「味の良い、おいしいメロン」として大人気です。

■創   業 :昭和27年(1952年)2月
■代表取締役 :松井 邦彦
■所 在 地 :奈良県磯城郡田原本町秦庄272
■事業内容  :メロンとスイカの育種 採種 販売
■WEBサイト:http://www.matsui-nouen.jp
        http://www.kandoumelon.jp

【関連リンク】
農学部農業生産科学科 教授 野々村 照雄(ノノムラ テルオ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/162-nonomura-teruo.html

関連URL:https://www.kindai.ac.jp/agriculture/

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