2001年10月31日 15時30分

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オープンループ、IMT-2000用ウェブブラウザ高速化ソフトウェアMobi Pump® を無償配布

株式会社オープンループ

 情報セキュリティ技術開発の株式会社オープンループ(本社:札幌市、代表取締役社長:浅田 一憲、http://www.openloop.co.jp/)は、IMT-2000携帯電話をPCに接続してインターネットアクセスを行う際に、ウェブブラウザによるホームページ閲覧を高速化するアクセラレータソフトウェア「Mobi Pump (モビ ポンプ)」を開発しました。同ソフトは、2001年11月より、同社が加入する任意団体「モバイルベンチャークラブ」を通じて一般コンシューマ向けに無償配布されます。

 2001年5月に試験サービスが開始された株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモのIMT-2000サービス「FOMA」 は、高品質な音声通話と、下り最大384Kbps(W-CDMAの場合)という高速な通信速度が大きな特徴です。2001年10月のFOMAの本格開始に伴い、携帯電話経由でインターネットにアクセスし、テキストや静止画、音楽や映像などの豊富なコンテンツを含むウェブサイトを閲覧する機会も増えることでしょう。

そうしたウェブサイト閲覧の際に、IMT-2000の高い通信性能を十分に享受するには、以下の3つの条件を満たす必要があります。まず、一般的にIMT-2000のような高速通信ネットワークでは、通信プロトコルの実装がうまく行われていないと、通信に冗長性が生じてパフォーマンスが低下する場合があるため、プロトコルスタックの実装方法を工夫する必要があります。次に、IMT-2000のデータ通信は複数バイトのデータをひとかたまりにした「パケット通信」を行いますが、この上で効率よくインターネット(TCP/IPプロトコル)通信を行うためにはTCP/IPの実装パラメータを適切に調整する必要があります。最後に、ウェブアクセスを目的としたHTTPプロトコル通信では、同一サーバに連続してアクセスした際に、プロトコルの接続・切断の繰り返しによって生じる、余分な通信量・通信時間の発生からくる効率の悪化を避けるための工夫も必要になってきます。
 
 オープンループは、IMT-2000の高速データ通信技術にいち早く着目し、さまざまな研究を通じてこれらの課題に取り組んできました。その成果の一つであるMobi Pump は、マイクロソフト社のウェブブラウザであるインターネットエクスプローラ(Microsoft®Internet Explorer)と組み合わせて使用する高速化ソフトウェアです。インターネットエクスプローラの一部として動作し、同ソフトが行うHTTPサーバへの通信部分を新しい通信モジュールに置き換えます。新しい通信モジュールでは、パーシステントコネクションおよびリクエストパイプラインという手法によってHTTP通信を効率化します。同時に、TCP/IPの実装パラメータを適切に調整することで、全体的なウェブアクセスのパフォーマンスを向上させ、IMT-2000の性能を引き出します。これらの高速化手法については、特許を出願済みです。

 オープンループは、同社の得意とする情報セキュリティ技術のマーケットとして期待されるIMT-2000の普及のため、一般コンシューマにMobi Pumpを無償で配布します。企業などが営利目的で使用する場合は有償で提供を行います。無償配布用のMobi Pump は、2001年11月に、同社が加入する任意団体「モバイルベンチャークラブ」のウェブサイト(http://www.mobile-v.com/)で公開されます。

●Mobi Pumpの技術的背景

Mobi Pumpは、インターネット標準規格であるHTTP/1.1(RFC2616)に定義される、

· パーシステントコネクション (persistent connection)
· リクエストパイプライン (request pipeline)

の2つの手法を用いて、リクエストパケットの節約、HTTPサーバアクセスの資源節約、送受遅延の影響軽微化を行うHTTPデータ通信効率化ソフトウェアです。

 パーシステントコネクションとは、一旦確立したサーバへの接続を繰り返し利用する手法です。接続をリクエスト毎に切断しないため、再接続に要するサーバ、回線、クライアントへの負荷が軽減できます。パーシステントコネクションの利用により、再接続の回数を減らしてデータ通信以外の制御パケット数を減らすことで、効率のよいデータ送受が可能になります。また、アクセスの多いサーバにとっては、新たな接続の生成は大きな負担となるため、サーバの性能によっては再接続ができないことがありますが、パーシステントコネクションを使用すれば、サーバの接続拒否が軽減できます。

 リクエストパイプラインは、一つの接続上で複数のリクエストに対して、個々の回答を待つことなく連続して送信する手法です。この手法は、パーシステントコネクションを使用する場合のみ利用できます。従来の通信の場合は、パケットを送信する度にその回答を待ち、回答を全て受け終わってから次のリクエストを送信する逐次通信でした。リクエストパイプラインの利用により、これまで1パケットずつに分離していたリクエストやリプライのデータパケットを、1パケット内に複数詰め込むことができるため、全体的な制御パケット数が減少します。送受にかかるパケットの待ち時間が減少し、回線性能を有効に活用したパケットの送受が可能になることから、通信の高速化が期待できます。さらに総パケット数の減少は、携帯電話のようなパケット課金の通信環境における全体的なトラフィックの軽減や、通信料の低減が期待できます。

 これらの手法は多くのHTTPサーバが標準でサポートしていますが、HTTPクライアントであるウェブブラウザから効率的に利用できていないのが現状です。仕様上HTTP/1.1をサポートしているブラウザも、接続保持は行いますが、リクエストの連続送信は行わずリクエスト-リプライを繰り返すため、効率の良い通信は行えません。ブラウザがこれら2つの手法をサポートすることができれば、ウェブサイトへの接続が容易になるとともに通信をより高速化することが可能です。

 Mobi Pumpは、マイクロソフトのインターネットエクスプローラへ追加するDLLとして動作し、HTTPサーバとの送受部分を置き換えます。ウェブブラウザの操作で発生するあらゆるリクエストは、短い周期で連続してこの新たなDLLに送られ、DLLがそれらをリクエストパイプライン化してサーバに送信する一方で、サーバから受け取った受信結果を非同期にブラウザへ戻します。その結果、標準ではリクエストパイプラインをサポートしていないインターネットエクスプローラに、リクエストパイプラインの機能を付加します。

リクエストパイプラインをサポートしないサーバに対しては、本ソフトウェアが自動的に逐次リクエストを行うため、サーバ側のサポートの有無に関わらず、本ソフトウェアが提供するパーシステントコネクションによる接続負荷軽減効果が維持されます。また、パーシステントコネクションをサポートしないサーバに対しては、本ソフトウェアが、ユーザ設定による同時接続数を上限として同時並列接続を試みます。この同時接続数は、接続サーバに対する制限値と全体の制限値を別々に制限できるため、このようなサーバでも、本ソフトによる高速化の効果が期待できます。


<本リリースに関するお問い合わせ先>
◆株式会社オープンループ 社長室 広報担当 國吉 絵麻
E-mail: press@openloop.co.jp Tel.011-884-4440 Fax.011-884-4439
〒004-0862札幌市清田区北野2条3丁目2番1号


*Mobi Pump®は、株式会社オープンループの登録商標です。
*記載の商品名や会社名は、各社・各団体の商標または登録商標です。

関連URL:http://www.openloop.co.jp/

カテゴリ サービス
業種 サービス業

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