株式会社セイワ製作所
(2002年03月06日 10時00分)
電動パワステやABS等の自動車用電子制御装置、モータやソレノイド、リレーのコイル製品、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池パック等々の組立に採用されています。
マイクロ溶接技術のトップメーカーである?セイワ製作所(代表取締役社長 甲山 喜代志)は、マイクロアーク溶接電源「MAWシリーズ」をモデルチェンジし、インバータ制御式直流マイクロTIG溶接電源として最大定格出力50Aの「MAW−050」並びに、同300Aの「MAW−300」を3月6日より販売を開始いたします。
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1. 開発の背景
マイクロTIG溶接は、被溶接物と電極との間にアークを発生させてその熱で溶接を行う溶接法です。また、シールドガスを噴射し、変色・酸化を防ぎます。
被接触でアークを飛ばすため、被溶接物と電極の位置が多少ずれても溶接が可能です。
特に、端子形状の溶接には非常に有効な溶接方法です。
最近の電子部品業界では、被接合物の微小化が急速に進展し、接合に求められる技術も止まるところがなく、非常に高精度・高品位かつ安定した溶接が要求されておりますが、それらを充足させるマイクロTIGスポット溶接機のレベルアップが課題となっていました。
このたび販売を開始しました「MAW−050/300」は、こうした課題を解決したもので、当社従来機「MAW−30/60」の後継機種として発売したものです。
従来機はトランジスタ制御でしたが、今回の新製品「MAW−050/300」は、インバータ制御方式を採用しております。
これにより、装置の小型化・軽量化はもちろん、きめ細かな溶接制御が可能なことから、より微細な接合にも対応できる溶接機となっております。
カーエレクトロニクス等の車載部品製造業界においては、電装品の接合に従来からのカシメに代わる接合技術が求められています。
特に「MAW−300」は、すでに同業界の研究開発部門から高い評価を頂いております。
「自動車の電気パワーが現在の12ボルトになったのは1950年代のこと。
しかし今後の車載コミュニケーションシステムの普及を考えると、12ボルトでは不足することは明らか。
そこで現在自動車業界はグローバルな新スタンダードを模索している。インターネット、オーディオ、ヒーティングシートなどを搭載した場合に必要と考えられるボルテージは42。
もし42ボルトの新スタンダードが実現すれば、ハイブリッド車の普及にも大きな利点がある、と考えられている。
現在の方向で自動車の開発が進めば42ボルトの新基準採用は時間の問題のようだ。」
(メールマガジンauto-ASCII24の記事より)
この42ボルト移行に伴って、従来のカシメ技術が問題となってきます。
ハンダ付けから、超音波溶接、レーザ溶接、電子ビーム溶接等々の各種接合工法を、車メーカや電装部品メーカでは検討したようです。使用される温度環境、振動の問題でハンダについては、接合の信頼性に問題がありますし、超音波やレーザ溶接、電子ビームは、イニシャルコスト、ランニングコストに問題があります。
今回のマイクロティグ溶接は、原理的には100年近く前に開発された古い基礎的な技術ですが、各種接合工法の比較検討の中で再び注目されています。
本製品制御に付いては、極短時間(1/10000秒)での安定したエネルギー供給が可能な装置として、開発されています。
さらに、電流のモニタリング装置が内蔵されていますので、高品質の接合性と品質管理が十分に行える装置としてのクオリティの高さで、各メーカへの導入という形で実証されてはじめています。
2.「MAW−050/300」の特長
(1)安定したエネルギーが供給できる!
独自のインバータ制御技術により高精度かつ安定した溶接電流が供給できます。
(2)熱影響の少ない溶接品質が得られる!
従来のアーク溶接は0.1秒単位での時間制御でしたが、「MAW−050」は1万分の1秒単位で設定(99.9msec以下)できるため、これまで不可能であった精密部品、微小部品のアーク溶接を可能にします。
(3)非接触のスポット溶接も行える!
抵抗溶接と異なり、TIG溶接はレーザ溶接と同様に非接触での溶接ができます。
短時間での制御は微小部品のスポット溶接を可能にします。
(4)高融点金属や異種金属の融溶接合が可能!
抵抗溶接や超音波溶接の拡散接合方式と異なり、異種金属の融溶接合が可能です。
(5)デジタル設定で溶接条件の管理が容易!
溶接電流値、通電時間はデジタルで設定。複数の最適溶接条件の記憶も可能です。
実際の溶接電流値も毎回表示いたします。
(6)はんだを使いたくない被覆細線のボビン端末処理に最適!
端子形状が変更できないためヒュージング方式が使えない場合、被覆を破壊しながら溶融接合を得られる工法が利用できます。
フラックス等も使用せず、溶接後の洗浄処理は不要。ごく短時間での溶接はボビンの熱変形をも抑えます。
(7)インバータ制御で大幅な小型化・軽量化を実現!
容量が当社従来機比で約70%減、重量は約50%減と大幅な小型化・軽量化を図られていますので、狭い場所への設置や、装置の移動が容易です。
(8)電流モニタ・通電時間モニタにより、溶接の良否判定が可能!
電流モニタ・通電時間モニタにgood溶接の設定範囲を入力することにより、溶接毎の良否判定が可能です。
ユーザー標準価格:「MAW−050」は120万円、「MAW−300」は175万円。
販売目標台数: 「MAW−050」「MAW−300」ともに月間30台。
3.仕様
「MAW−050」
| 入力電源 | 単相200V 50/60Hz ±10% | |
| 消費電力 | 6kVA | |
| チャンネル数 | 16条件 | |
| 制御方式 | 定電流制御 | |
| 制御素子 | IGBT | |
| 制御電流設定範囲 | 1.0〜50.0A | |
| 制御電流設定単位 | 0.1A単位 | |
| 溶接時間設定範囲 | 0.0〜999msec 99.9msec以下:0.1msec単位 100msec以上:1msec単位 | |
| ガスパージ時間 | 0.0〜9.9sec(プレ/ポスト) | |
| 設定表示部 | 20文字×2行 蛍光表示管 | |
| モニタ表示部 | 3桁 7セグメント2色LED モニタ判定GOODにて緑色表示/モニタ判定NGにて赤色表示 | |
| 電流モニタ設定範囲 | 0.0〜60.0A | |
| 時間モニタ設定範囲 | 0.0〜999msec | |
| 最大使用率 | 5%(at50A 999msec) | |
| I/O部 | D−sub コネクタ15ピン メス | |
| 寸法/重量 | 285H×160W×420Dmm/15kg |
| 入力電源 | 三相200V 50/60Hz ±10% | |
| 消費電力 | 20kVA | |
| チャンネル数 | 16条件 | |
| 制御方式 | 定電流制御 | |
| 制御素子 | FET | |
| 制御電流設定範囲 | 20.0〜300A | |
| 制御電流設定単位 | 99.9A以下 : 0.1A単位 100A以上 : 1A単位 | |
| 溶接時間設定範囲 | 0.0〜2000msec 1msec単位9 | |
| ガスパージ時間 | 0.0〜9.9sec(プレ/ポスト) | |
| 設定表示部 | 20文字×2行 蛍光表示管 | |
| モニタ表示部 | 3桁 7セグメント2色LED モニタ判定GOODにて緑色表示/モニタ判定NGにて赤色表示 | |
| 電流モニタ設定範囲 | 0.0〜400A | |
| 時間モニタ設定範囲 | 0.0〜2000msec | |
| 最大使用率 | 5%(at300A 1000msec) | |
| I/O部 | D−sub コネクタ15ピン メス | |
| 寸法/重量 | 370×200W×550Dmm/25kg |