日本オラクル株式会社


CTCとオラクルが臨床開発支援ツール「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」を共同開発



−医薬・製薬分野における協業関係を強化し、トータルソリューションの提供で合意−

伊藤忠テクノサイエンス株式会社(略称:CTC、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:後藤 攻)、シーティーシー・ラボラトリーシステムズ株式会社(略称:CTCLS、本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:住野紘一)、日本オラクル株式会社(以下日本オラクル、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新宅 正明)の3社は、製薬分野における国内外の臨床試験(※1)データの共有化による新薬承認審査の迅速化を実現する臨床開発支援アプリケーション「Oracle Clinical(オラクル・クリニカル)マルチリンガルバージョン」を共同開発し、日本国内における販売契約を締結しました。
これにより、今後市場の拡大が予想されるバイオインフォマティクス分野をはじめとする製薬分野において、CTCと日本オラクルでは、医薬品の研究開発から製造・承認申請の支援まで一貫したソリューションを提供いたします。
なお、今回CTCLSでは、「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」の製品完成にあたって、社内に専門部署「開発コンサルテーション部」を設置しました。

■国際的な新薬開発/販売のために不可欠な臨床試験プロセス
様々なプロセスを経て完成した試験薬を市場で販売するためには、監督官庁に対して新薬の製造承認申請書を提出することが義務づけられています。申請書の作成にあたっては、試験薬の効果・安全性を裏付けるための膨大な症例が必要です。試験薬の薬効・安全性を確認するための臨床試験で得られた治験者のCRF(※2)は膨大な量におよぶため、その管理には多大な時間とコストが必要となります。また、国際会議ICH(※3)での協議の結果、新薬開発の期間を短縮するための方策として、臨床試験データの国際的な相互利用が認められるようになりました。しかし、新薬を世界市場に向けて販売をするためには、米国FDA(※4)に代表される国際的な医薬品審査機関に対しても承認申請書を提出しなければなりません。逆に、製薬会社をはじめとする日本の研究機関でも、臨床試験データの提供を海外から求められるケースも増加しています。
そのため、世界展開を図る国内外の製薬会社にとっては、専門用語の翻訳作業という更なるプロセスが生じていました。

■臨床試験データの管理、検証業務を省力化する「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」
「Oracle Clinical」とは、Oracleデータベースの機能・性能を生かしながら、新薬の開発工程において必要となる、臨床試験の定義、及び膨大な量の症例データを収集し、その整合性を検証するためのアプリケーションです。既に海外の製薬会社や研究機関を中心に豊富な実績を誇っています。とくに研究対象ごとに臨床試験の項目が変わる新薬開発において、項目の変更が容易である点、ユーザーインターフェースをユーザ自身が使い易いよう作り込むことが可能な点などの柔軟性・拡張性の高さが支持されており、グローバルに展開する国内外の製薬会社や研究機関の間でも、「Oracle Clinical」日本語対応版の製品化に対する期待は高まっていました。
こうした背景を踏まえ、CTC、日本オラクル、そして製薬・化学・食品業界の研究開発機関向けのシステム構築において豊富な実績を持つCTCLSは、国内外の製薬会社数社からの要望をきっかけに、1999年からSEを米国オラクルコーポレーションに派遣し、「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」の共同開発に取り組みました。

※1 医薬品の効果・安全性を確認するために、実際に治験者(人体)に対する投薬を行う試験であり、新薬を製品化するためには欠くことのできないプロセス
※2 Case Report Form:症例報告書
※3 The International Conference on Harmonization of Technical
   Requirements for the Registration of Pharmaceuticals for Human
   Use:日米EU医薬品規制整合化国際会議
※4 Food And Drug Administration:連邦食品医薬品局

■「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」製品特長
特長(1)
「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」では、複数の研究機関からのアクセスと、データの管理を容易にする変換テーブルアーキテクチャを採用複数のCRFを単独のテーブルで管理し、正確性を保持することが可能です。また、柔軟なユーザーインターフェースを採用したことにより、ユーザーごとの合理的なフォーム作成を実現します。
特長(2)
研究対象ごとに臨床試験の項目が変わる新薬開発では、項目の変更・追加が頻繁に行われます。これに対応するため、「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」では最小限の作業で、複数の研究機関で同時に定義変更を行うことが可能です。
特長(3)
入力されたデータの誤り・不一致・矛盾を自動的に追跡する機能を搭載したことにより、データに誤り・不一致・矛盾があった場合、入力した時点で誤りが検知されます。このため、臨床試験レポート作成段階における、データクリーンアップ工程の短縮、人的負担の軽減を図ることが可能です。
特長(4)
ユーザーが任意に設定可能な日英対訳機能を搭載、ユーザーが日本語でデータ入力を行うだけで、同時に対訳表を元に英語データの作成処理を行うことが可能になりました。入力した時点で英語データが自動生成されることにより、作業の省力化・迅速化を実現しています。

■価格

・「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」3,000,000 円 /指名ユーザー(最小5指名ユーザーより)
  Option: Distributed Study Conduct 600,000 円 /指名ユーザー(最小5指名ユーザーより)


・ドキュメントセット 全5冊 45,000円   Oracle Clinical Studyの作成、リリース4.0
  Oracle Clinical Studyの実施、リリース4.0
  Oracle Clinical アプリケーション全体のアクティビティ、リリース4.0
  Oracle Clinical 外部インターフェース、リリース4.0
  Oracle Clinical NLS Option ユーザーズガイド、リリース4.1

■出荷スケジュール
2001年10月4日出荷開始

■動作環境

・DB Server           Sun SPARC Solaris7 HP HP-UX11
・Application Server      Windows NT
・Clinical Client        Netscape 4.7.x IE 5.x
<本件に関するお問い合わせ先>
伊藤忠テクノサイエンス株式会社広報部 佐藤
日本オラクル株式会社広報部 玉川

<参考資料>

(1)新薬開発プロセスにおける臨床試験データ相互利用の現状
通常、新薬を開発する場合、人体の受容体に結合し作用機序をもたらす遺伝子探索から始まり、これら遺伝子の機能解析を行う創薬標的分子を確定した上で、薬剤のベースとなる化合物のスクリーニングを行います。こうしたプロセスを経た後、実際に製品化した場合の薬効評価、安全性の評価を行い、初めて人体に対する薬効・安全性を確認するために膨大な回数の臨床試験が行われます。こうした数多くの複雑なプロセスが必要であり、従来の新薬開発環境では、10数年ともいわれる長期におよぶ開発期間を必要としていました。
このため、こうした環境を改善し、新薬開発のスピードを向上するための方策として、臨床試験データの国際的な相互利用を推進し、薬剤自体の有効性や安全性を損なうことなく承認審査の迅速化を目指すとともに、人体に対する臨床試験や動物実験等の不必要な繰り返しを防ぐことを目的に、日本、アメリカ、EUの新医薬品承認審査機関ではICHを発足しました。これにより欧米各国における新薬の承認審査において、それぞれの国で展開されている臨床試験データの相互使用が認可されるようになり、各国の主要製薬会社では個々の創薬プロセスに海外での臨床試験データを積極的に取り入れることが可能になりました。
こうした背景の中で、製薬会社をはじめとする日本の研究機関でも、臨床試験データの提供を海外から求められるケースが増加しています。さらに医薬品販売における国際的な競争力強化のためにも、国際基準に準拠した製薬プロセスの整備が急務となっています。
「Oracle Clinicalマルチリンガルバージョン」は、製薬会社が国際的な医薬品販売を展開する際に必要な新薬承認審査データの作成を支援するアプリケーションです。

(2)CTCグループが提供する製薬会社向け医薬品開発ソリューション
CTCでは、グループ会社であり化学、製薬、食品会社、大学等の研究機関に対し、開発支援システム、文書管理システム等、各種ソリューションの販売、コンサルティングを行うCTCLSを中心に、新薬開発に関するソリューションの提供を行っています。今回、臨床開発支援ツールである「Oracle Clinical マルチリンガルバージョン」の販売を開始することで、探索研究から臨床試験まで新薬開発における全てのフェーズをカバーすることが可能になり、今後製薬会社における業務改善、新薬開発のスピード向上、品質向上を支援する「医薬品開発ソリューション」として展開してく予定です。なおCTCLSが取り扱う医薬品開発ソリューションは主に以下のツールによって構成されています。

 ・バイオインフォマティクスシステム
   世界中で日々更新される最新のゲノム解析情報の収集をはじめ、グロー
   バルな情報共有環境を実現し、常に最先端のゲノム関連情報を管理する
   システム。
 ・化合物情報統合管理システム
   化合物の研究開発において付随する化合物や反応情報などの多種多様な
   データ、情報を統合管理するシステム。
 ・安全性試験支援システム
   GLP(Good Laboratory Practice)準拠の動物、微生物、細胞などを使用
   した安全性試験データを一元管理するためのデータベースシステム。計
   画から報告書作成までの全工程をサポートする大規模な安全性研究所の
   基幹システム。
 ・製剤、QA業務支援システム
   多数のチェック項目からなるGMP(Good Manufacturing Practice)準拠の
   品質管理試験の計画とデータの一元管理を行うためのシステム。
 ・薬物動態試験支援システム
   投与・測定・試料採取管理など多様な薬物動態試験データの一元管理を
   行うためのデータベースシステム。
 ・有害事象管理システム
   臨床試験および市販後安全性調査により報告された有害事象データをグ
   ローバルで共有するためのデータベースシステム。

                                 以上

関連URL:http://www.oracle.co.jp/

※この記事は配信日から1年以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。


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