パイオニア株式会社


パイオニア株式会社 平成24年3月期 決算短信



1.連結業績に関する定性的情報
(1)連結経営成績
(金額単位 百万円)
科目 当期(平成23年4月~平成24年3月)
売上高 436,753
営業利益 12,514
経常利益 9,863
当期純利益 3,670

 平成24年3月期(平成23年4月1日~平成24年3月31日)における連結売上高は、前期に比べ4.5%減収の436,753百万円となりました。これは、カーナビゲーションシステムが国内で好調に推移しましたが、光ディスクドライブ関連製品の減少や、東日本大震災およびタイの洪水の影響によるカーオーディオの減少に加え、円高の影響を受けたことによるものです。
 営業利益は、販売費及び一般管理費が減少しましたが、主に東日本大震災やタイの洪水の影響による売上高の減少や原価率の悪化により、前期から20.9%減益の12,514百万円となりました。また、当期純利益は、営業利益の減少や、確定拠出年金制度の導入に伴う特別損失3,908百万円の計上に加え、前期に旧本社等の売却による固定資産売却益を計上したことから、前期から64.5%減益の3,670百万円となりました。
 当期の平均為替レートは、前期に比べ、対米ドルは8.4%、対ユーロは3.8%の円高となりました。

 カーエレクトロニクスの売上は、東日本大震災やタイの洪水の影響に加え、円高の影響がありましたが、カーナビゲーションシステムが国内で好調に推移したことから、前期に比べ6.6%増収の270,785百万円となりました。カーナビゲーションシステムについては、市販市場向けは、国内で新製品の導入効果もあり好調だったことから増収となりました。OEMも、国内で自動車メーカー向け、ディーラーオプション向けがともに好調に推移したことから増収となりました。一方、カーオーディオについては、市販市場向けは、欧州で増加しましたが、タイの洪水による生産減に伴う製品の供給不足や円高の影響を受け、主に北米および中南米で減少したことから、減収となりました。OEMも、東日本大震災やタイの洪水の影響による受注減もあり大きく減少したことから、減収となりました。なお、カーエレクトロニクス全体の売上高に占めるOEMの売上構成比は、前期並みの43%となりました。
 国内外別の売上については、国内は26.7%増収の136,438百万円、海外は8.2%減収の134,347百万円となりました。
 営業利益は、売上増による売上総利益の増加はありましたが、東日本大震災やタイの洪水の影響による原価率の悪化に加え、販売費及び一般管理費が増加したことにより、26.7%減益の10,292百万円となりました。

 ホームエレクトロニクスの売上は、前期に比べ21.9%減収の123,057百万円となりました。これは、AVシステムおよびAVレシーバーが欧州を中心に好調に推移しましたが、光ディスクドライブ関連製品が昨年7月の地上デジタル放送移行に伴う特需の反動やパソコン用ドライブの減少により、大きく減少したことによるものです。
 国内外別の売上については、国内は30.2%減収の58,142百万円、海外は12.7%減収の64,915百万円となりました。
 営業利益は、売上は減少しましたが、販売費及び一般管理費の減少ならびに原価率の良化により、40.0%増益の3,560百万円となりました。

 その他の売上は、FA機器および地図ソフトの売上ならびに光ディスク関連の特許料収入が増加しましたが、電子部品、携帯電話用スピーカーユニットおよび有機ELディスプレイが減少したことにより、前期に比べ6.4%減収の42,911百万円となりました。
 国内外別の売上については、国内は5.6%減収の27,387百万円、海外は7.7%減収の15,524百万円となりました。
 営業損益は、販売費及び一般管理費が減少しましたが、原価率の悪化や売上の減少により、前期の59百万円の利益から296百万円の損失となりました。

(注)各セグメントの営業損益は、セグメント間取引消去前の金額を表しています。

(2)連結財務状態
 当期末の総資産については、有形固定資産や投資有価証券が減少しましたが、主に受取手形及び売掛金、ならびに棚卸資産が増加したことにより、前期末に比べ12,300百万円増加し、322,012百万円となりました。有形固定資産は、設備投資の抑制や遊休資産の売却などにより5,304百万円減少し、62,100百万円となりました。また、投資有価証券は、保有株式の時価の下落等により2,515百万円減少し、9,618百万円となりました。一方、受取手形及び売掛金は、第4四半期の売上高が前年同期に比べ増加したことなどにより、12,026百万円増加し、77,273百万円となりました。また、棚卸資産は、売上拡大計画に合わせてカーエレクトロニクス製品を増産したことから7,255百万円増加し、66,871百万円となりました。
 負債については、未払費用が4,977百万円減少しましたが、代替生産による仕入高の増加に伴い、支払手形及び買掛金が13,268百万円増加したことなどにより、前期末に比べ11,717百万円増加し、232,975百万円となりました。
 純資産については、保有株式の時価の下落等による有価証券評価差額金の減少2,270百万円や、円高による為替換算調整勘定の減少1,447百万円がありましたが、主に当期純利益3,670百万円を計上したことにより、前期末に比べ583百万円増加し、89,037百万円となりました。

 当期のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ19,241百万円減少し、18,213百万円の収入となりました。これは、仕入債務が6,380百万円増加しましたが、売上債権が、前期の3,219百万円の減少に対して当期は13,211百万円の増加となったことに加え、税金等調整前当期純利益が、前期に比べ12,027百万円減少したことなどによるものです。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、前期の3,886百万円の収入から21,781百万円の支出となりました。これは主に、固定資産の売却による収入が15,843百万円減少したこと、および前期には金融資産の減少が8,414百万円あったことによるものです。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、前期の74,244百万円の支出から1,719百万円の収入となりました。これは主に、前期に新株予約権付社債の償還が60,000百万円あったことや、長期および短期の借入金合計が、前期の15,795百万円の減少から、1,442百万円の増加となったことによるものです。また、外貨建の現金及び現金同等物の評価額は、前期末に比べ236百万円増加しました。
 以上の結果、当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ1,613百万円減少し、45,953百万円となりました。

(3)連結業績予想
 平成25年3月期における連結業績予想は、次のとおりです。

(金額単位 百万円)
科目 平成25年3月期予 想
売上高 525,000
営業利益 24,000
経常利益 20,000
当期純利益 10,000

 平成25年3月期における通期連結業績予想については、東日本大震災およびタイの洪水の影響を受けた平成24年3月期に比べ、増収増益となる計画です。
 売上高は、カーエレクトロニクスでOEM、市販市場向けともに増収を見込むことに加え、ホームエレクトロニクスでも、光ディスクドライブ関連製品の売上減はありますが、ホームAVやDJ機器などで売上増を見込むことから、増収を見込んでいます。
 利益については、タイの洪水の影響が一部残ることや成長戦略に向けた費用の発生はありますが、主に売上高の増加により、営業利益、経常利益、当期純利益ともに増益を見込んでいます。
 なお、以上の業績予想においては、為替レートを、1米ドル=80円、1ユーロ=105円と想定しています。

2.経営方針および対処すべき課題
 当社は、斬新かつユニークな発想と、最先端のテクノロジーから生まれた商品・サービスによる新たな市場と文化の創造を通じて、2015ビジョン「街でも家でも車でも、笑顔と夢中が響き合う」を具現化し、企業理念「より多くの人と、感動を」を実現し続けることで、持続的な成長を目指しています。

 平成25年3月期におきましては、欧州における金融不安や不透明な為替動向など、予断を許さない経営環境が続きますが、東日本大震災やタイでの洪水被害により明らかとなった災害リスクへの対策として、グローバルな生産戦略の見直しを一層進めるほか、以下の施策を着実に推進してまいります。

 まず、「既存事業の堅実な成長」として、カーエレクトロニクスでは、市販事業において、新興国を中心とした海外におけるカーオーディオの堅実な売上増と、市場ニーズに合致したカーナビゲーションシステムのグローバルな展開により、事業の拡大を図ってまいります。また、OEM事業においても、主要取引先との関係強化を図るとともに、ディーラーオプションビジネスを強化してまいります。ホームエレクトロニクスでは、ホームAV事業において、AV文化とストリートダンス文化を融合させたダンサーオーディオ“STEEZ”のような市場創造型商品により商品ラインアップを拡充することに加え、ODM(相手先ブランド設計・生産)の活用などによるコスト削減を継続して進めることで、黒字の定着と拡大を図ってまいります。また、DJ機器事業において、クラブ向け音響機器の売上拡大や、パソコンを利用した新しいDJスタイルへの対応強化などにより、事業を拡大してまいります。

 また、「新興国市場への進出と事業拡大」としては、ブラジルの生産合弁会社による
EMS(電子部品受託製造)や部品事業に注力するなど、これまでブラジルや中国をターゲットとして取り組んでまいりましたが、本年2月に中南米地域における販売体制の強化を目的にアルゼンチンに駐在員事務所を開設するなど、今後はインドやロシア、アセアン、中南米、中東等もターゲットに加えて事業の拡大を目指してまいります。

 「新規事業の開発」としては、ハードウェア単体だけでなく、情報やサービスといったソフトウェアの要素を強めたトータルな価値提案を行ってまいります。すでにカーエレクトロニクスでは、“カロッツェリア スマートフォンリンク ナビクレイドル”など、スマートフォン連携のカーナビゲーションビジネスを開始していますが、本年7月には、AR(拡張現
実)技術と車載表示用デバイスHUD(ヘッドアップディスプレイ)とを組み合わせた
「AR HUDユニット」を搭載した新たなカーナビゲーションの導入を予定しています。また、本年3月に発売した“ポタナビ”をはじめとする自転車関連機器事業に注力するなど、従来参入していなかった他分野にも進出することで、新たな事業を拓いてまいります。

 さらに、スマートフォン連携のカーナビゲーションビジネスの事業拡大や、中国におけるホームエレクトロニクス商品の売上拡大、さらにはカーナビゲーションシステムの共同開発やブラジルにおける生産協業によるコストダウンの徹底などの「戦略的アライアンスの推進」に一層精力的に取り組み、成長戦略を迅速かつ着実に実行してまいります。

 以上、当期においては東日本大震災やタイの洪水の影響を大きく受けましたが、平成25年3月期には、成長路線に舵を切り直し、上記の施策に全力で取り組むことで業績の向上に努めてまいります。


関連URL:http://pioneer.jp?bz=n2u

※この記事は配信日から1年以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。


  • 平成24年3月期 決算短信 平成24年3月期 決算短信


このカテゴリーの関連ニュースリリース(企業動向)


注目ワード
運動会
ハロウィン
ピンクリボン
文化祭
中間決算
紅葉
ランドセル